現場トラブル3選~昔のことだから~

あっという間に6月半ば。月1投稿のたびに「あっという間」が決まり文句になりつつあるこれわんです。

今日は私が過去に経験した現場トラブルtop3について書こうと思います。

言っておきますが、3つとも15年以上前の出来事です。

今はこんなことはないと思いますよ。たぶん・・・。

それと、私の主観が9割を占めるので、単なる「愉快な」エピソードとして読んでいただければと思います。

3位 バッテリー忘れ、バッテリー切れ

パソコンなので機械トラブルはつきものですが、バッテリー切れは「あるある」でしょうかね。

バッテリーは、現場でヒヤッとしたことが2つ。

1つはメンバーが自分のパソコンの電源を忘れたことです。

セッティングのときに「しまった! 電源、忘れた」となったのですが、現場から家が遠いこともあり、バッテリーが切れたら3人で乗り切ろうと話し合いました。

夜6時半からの2時間ほどの講演会でしたがあと30分というところで「ピー」と電池切れの警告音が鳴ってしまいました。

ちょうどパワポの説明で、シーンとしているところだったので、より一層その音が会場に響いてしまい・・・。心の中で「ギャー」と叫んだことが忘れられません。

もう1つは、大きなホールでのパソコンのバッテリー切れです。

利用者さん1名、要約筆記者2名のノートテイクの現場でした。

当時は要約筆記の認知度も低く、全体投影となると主催者側も分からない部分があるということで、聴講希望の利用者さんにノートテイクというかたちになりました。

準備しているときに、モニターが暗いから変だなと思ったのでチェックするとバッテリーがどんどん減っている。つまり、電源がとられていないんです。

相方も同じことを言っていたので、主催者の担当の方に、電気が来ていないようだと言いに行ったのですが「そんなわけありません」と。

さとす

チェックしてください

電気が来ないとパソコンが動かないからと再チェックを依頼したのですが、その担当の方は「通っていますから」と言われてどこかへ行かれました。

あのまま押し問答していても埒が明かないので、2人で「やれるだけやろう」と決めました。

あと30分で終わりというとき、私のパソコンが先にバッテリー切れ真っ黒に。

相方のパソコンも数分後にバッテリーが切れました。

それからは、2人で必死に「手書き」でノートテイクしましたよ。

利用者さんには事情を説明しお許しいただきました。

主催者の担当者は、講演会終了後に私たちのところに来て「ホール前面のスイッチがオフになっていて」とかなんとか言い訳を言った後に謝罪されましたが、それは申し出たときにチェックしてほしかったですよね。

利用者さんには「手書きもよく分かったよ」といたわりの言葉をいただき、本当に救われました。

今、私が使っているパソコンは8時間もつので、2、3時間の現場なら大丈夫と思いますが、この経験から現場に行くときは何度も持ち物をチェックする癖がつきました。

2位 プロジェクターが映らなくなる

派遣でのプロジェクターは主催者さんが用意してることになっています。

このプロジェクターも主催者さん側が用意してくれたものだったのですが、会議が始まって1時間で突然映らなくなっちゃったんです。(原因不明)

会議は進行しているので、主催者さんも手が出せない状態だったのですが、そのときのメンバーにメカに強い男性Fさんがいたんです。

Fさんは、2つの要約筆記サークルにも入っていて、たまたま、もう1つのサークルのプロジェクターを、メンテナンスのために持っていたんですよね~(ラッキー!)

すぐに駐車場に行って車内からプロジェクターを持参してつなぎ直し、無事に終えることができました。

ただ、これはものすごく幸運が重なった例です。

プロジェクターを持参していたこととFさんの素早い対応です。

機転が利くFさんは、映らなくなってすぐに対応しました。

私なら、プロジェクターがそれしかなければ、その映らなくなったプロジェクターを何とかしようと思うかもしれないし。

もしくは、主催者さんのプロジェクターを下手にいじると悪いかなとか、ただオタオタしそうな気がします。

そういう対応力も要約筆記者としては求められます。

1位 鼻水事故

現場トラブルというより個人的な問題です。

汚い表現があるのでここから先を読むのは要注意です。

10数年前、人気の俳優さんが、映画の宣伝のため地方局のアナウンサーとトークをするという現場でのことです。

数日前から風邪気味で体調がイマイチだったのですが、当日は朝から鼻水がどうにも止まらない。

すすれば出なくなるという程度ではなくツーッと水のように流れてくるタイプのもので(^^;)

平日なので、メンバー4人確保するのがやっとだったのに、当日になって誰かに交代を頼めるはずもなく。

マスクをして、いくら流れてもいいように中にはティッシュを入れられるだけ挟んで挑むことにしました。

有名な俳優さんが来るということで平日なのに会場は満員御礼。

数千人規模の大きなホールでの全体投影です。

過去にそのホールで要約筆記をしたことがないため、客席の一番前に情報保障者席があるという状況です。

それも横一列で、端から端へは声が届きません。

両手あげる

止まれ! 鼻水!

あのときほど神に祈ったことはありません。

だけど、その祈りも虚しく流れは止まらず。

そして、もう1つの悪運は一番苦手なトーク。

苦手top3
1、お笑い
2、2人の掛け合い・トーク
3、放送禁止用語を連発する場面

私はトークが苦手です。3人以上だと、わりとゆっくりめに話す傾向がありますが、2人だとお笑いでもないのに、テンポが大事とばかり、すごく速く話すことが多いからです。

話者が1人だと、聞き逃したところや分からなかったところを飛ばしても、前後がつながることがほとんどですが、掛け合いとかトークとなるとそうはいかない。

1人が質問したのに対してもう1人が答える。

答えだけ出すならなんとなく質問した内容が分かりそうですが、答えを出さないと、スクリーンの文字だけが頼りの人はモヤモヤするでしょうね。

いったい答えはなんだんだ、と。だから、「抜け」がないように必死に聞きとります。

あと、これをテンポ良く表出するためには要約力がものをいいます。

聞き取る力、入力の速さ、要約力の3つの力が備わっていないと、トークって難しいです。

その日も俳優さんとアナウンサー、早口の2人の掛け合いはポンポンと続き、表示が途切れないように話についていくのが必死でした。

そのうち壇上の2人が言っていることも分からなくなってきて意識がもうろうとしてきました。

誤字も多く出していたみたいで、メンバーが訂正してくれていたようですが、それすら分からない。

ボーッとしているのでメンバーの指摘すら耳に入らない。

10分交代の休憩のときにはティッシュの交換に精を出し、入力担当のときは鼻水が流れようが何しようがガンガン打つ。

どうやって帰ったかも覚えていませんが、帰宅したら、かばんからはティッシュがわんさか出てきたという・・・ばかなお話です(笑)

それ以来、あんなに大変な現場を経験したことがありません。

もちろん、長丁場とか滑舌が悪い講師とか、大変な現場は今でも多々ありますが、あのときの状況に比べれば、どってことありません。

結局、とどのつまりは「体調管理が一番大事」という当たり前の話になってしまいました。

今も思い出すと、あのときはよくやったなあ、って感じ。

たまにテレビであの俳優さんをお見かけすると当時の大変だったことがよみがえります。

事前に資料を読み込むのも大事だし、講演の話者のことを調べるのも大切だけど、やっぱり大事なのは健康であり、日々の管理だなと思うこのごろです。